vol.40 Millennials vs Coronavirus : ミレニアル世代 対 コロナウイルス

本来であれば、今週はラスベガスで開催される新鋭のリテールカンファレンス「SHOP TALK」に参加して、早朝8時からのセッションに出席し、いち早くカンファレンス速報を紹介できた・・・はずだった。特に今年の同カンファレンスは、登壇スピーカー、インタビュアー、モデレーターを含む225人すべてを女性に限定する、という前代未聞の試みを発表していただけに、9月に延期になったと知らされた時は、本当に残念に思われた。そして、前回、2月26日に「ミレニアル世代がターゲットのイマドキ電化製品たち」と題した情報を紹介してから1か月も経っていないにもかかわらず、世界情勢は著しく変貌し、1日10万人を超える観光客が訪れていた、世界で最もエキサイティングな街“ニューヨーク市”が、非常事態宣言のもと、ゴーストタウンと呼ばれる街になるとは、想像もしていなかった。

前置きが長くなったが、2019年度最後のミレニアルウォッチでは、新型コロナウイルス感染が広がるアメリカの、ミレニアル世代の今、をリポートしたいと思う。

2020年3月23日(月曜・14時)現在、米国全体のコロナウイルス感染者数は4万1,147人、回復した人は178人、亡くなった人は506人となっている。米国全体でみると、3月21日から22日の感染者の増加数は、少しではあるが減り始めている。しかし、ニューヨーク州の感染者数は急激に増加しており、ニューヨーク州全体の感染者数は、米国全体のおよそ半分以上にあたる2万875人、ニューヨーク市だけで1万2,305人となっている。

ほぼ毎日のように行われる、ホワイトハウスやニューヨーク州知事が開く記者会見の中では、コロナウイルスの感染拡大を阻止するには、ミレニアル世代が社会的接触を制限することだ、と医師が彼らに直訴するシーンが放送された。「ミレニアル世代と呼ばれる若年層は、新型ウイルスに感染しても重症化するリスクは低いが、拡大を阻止するという点においては、中核になる存在である」と新型コロナウイルス対策調整官バークス医師は語った。

また、米国疾病対策センター(CDC)の報告によると、米国における最初の感染者約2,500人のうち705人は20~44歳のミレニアル世代であったこと、そして、15~20%程度が最終的に入院することになり、約4%がICU入りし、そのうちの何人かは死亡していることがわかっている。

バークス医師が、ミレニアル世代の社会的接触の制限を直訴したのには、理由がある。それは、3月の2週目以降、パーティーなどの集会や旅行の制限を伝えてきたが、若い世代=ミレニアルたちは、この注意に耳を貸さず、盛大にパーティーを開いたり、カフェやレストランで食事をしたり、さらに、3月2~3週目にかけては大学生の春休みだったが、この間の旅行にも躊躇なく出かけていた。東海岸の学生たちの春休みの旅先として人気の高いマイアミビーチには大勢の若者たちが詰めかけたため、3週目半ばでビーチを閉鎖させた。良くも悪くも、ミレニアル世代の行動や言動が、社会の在り方に大きな影響力をもっていることを、もっとも自覚できていないのは、彼ら自身かもしれない。

コロナウイルスの感染に関わる情報発信については、世界保健機関(WHO)と若者に人気のTikTokが協力してコロナウイルスの拡散防止のためのビデオを作成して公開したり、他のSNSでもバナーを貼って注意を促したりして、SNSが有効に活用されているケースも多い。だがその反面、偽の支援金を募ったり、デモの情報を流したりするスキャム(詐欺)も横行し、運営企業がコンテンツの削除や免責事項の追加による阻止に努めているという。

そんな中、ミレニアル世代やジェネレーションZが面白半分に(といってもジョークでは済まされない悪質なコンテンツも発信されているようだが)ハッシュタグ#CoronaTime(コロナタイム)、#Boomerremover(ブーマーリムーバー)を使って、動画や投稿を繰り返していることも、問題視されている。

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