vol.49 フィジカルストアが伝えるものは?

新型コロナウイルス感染症の対策として発令されていた緊急事態宣言が解除となり、6月19日からは観光目的の移動自粛も解除されるなど、Withコロナ時代の到来を濃く感じるようになってきた。そうした中、東京都内、そして全国で、多くのお店が新たにOPENしており、東京都内だけ見てもたくさんの商業施設がOPENしている。「ウィズ原宿」「ウォーターズ竹芝」「東京ミズマチ」「有明ガーデン」などの大型商業施設を見ると、それらの中にブランドのコンセプトをしっかりと伝える体験型の店舗が出店しているので、そうしたお店について今後は紹介をしていきたい。今回はその中でも「IKEA原宿」に注目した。

以前のミレニアル・ウォッチ(Vol33. ニューヨークのトレンドストアを紹介!)の中で、ニューヨークにできた都市型IKEAの小規模のホームプランニングスタジオ「IKEA Planning Studio」を紹介したのは記憶に新しいところではあるが、IKEAは2020年6月8日(月)、原宿の新商業施設・ウィズ原宿内に日本初の都市型店舗をOPENした。

新型コロナウイルスの影響で、多くの心配がある中での船出ではあるが、訪問してみると、「一味違ったIKEAを見た」という印象を受けた。店舗に入って受ける印象が、【家具屋】ではなく、【雑貨屋&こだわりのフードショップ】という印象なのだ!このあたりについては後ほど紹介するとして、原宿駅徒歩1分という立地に対して、どの程度の集客力があるのか疑問もあったが、平日の朝に店舗を訪れてみると、なんと開店待ちをするお客さんが30名ほど並び、それ以降も途切れることなくお客さんが吸い込まれていく。これがこの店舗の実力なのだと感じた。その大部分は20代、30代の女性で、おおよそ家具を買いに行くような動きではないのは驚きだった。

ニューヨークのIKEA Planning Studio(Upper East Side)は、IKEAが提供する初めてのプランニング専門のスタジオだった。ニューヨークの生活スタイルに合わせた、小さい部屋用のプランニングを部屋のサイズなどと合わせて紹介するとともに、タブレットでそれぞれのプランの中から欲しいものだけを選ぶことを売りとしていた。自分の必要なものを自分の生活空間の近くで選ぶのはとても合理的で、IKEAというブランドコンセプトを多くの人が理解し、自分の欲しいものが見えてくるお店だと感じた。

こうした動きは、都市型の店舗を考えるうえで、従来の店舗の『ショールーム』→『雑貨』→『家具の購入』→『フードサービス』という流れから1つを切り出して尖らせるという形が、今後のIKEAの方針なのだと感じさせていた。しかし、今回の原宿の店舗はそのコンセプトを大きく超え、IKEAのイズムを感じさせるアレンジが加えられている。それは、

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