vol.59 withコロナ時代の新たな体験型ストアで感じたデジタル×アナログの融合

新型コロナウィルスがさまざまな業界に影響を与え始めてから早くも10ヶ月近くが経った。観光業や飲食業は特に大きな打撃を受けたが、Go Toキャンペーンの1つである地域共通クーポン利用可の張り紙を目にする機会も増え、需要喚起が進んでいるのを実感する。

あらためて緊急事態宣言の頃を振り返ると、身近なところでは化粧品が話題に出ることが多く、「化粧をする機会が減った」「口紅を全然買わなくなった」という声が聞かれ、化粧品業界への影響の大きさを感じていた。一方で、「自粛期間中に美容に目覚め、美容垢(美容情報収集専用のSNSアカウント)を作った」というミレニアル女子もいた。実際、業界大手の資生堂やコーセーの直近の決算資料を見ると、メイクアップ商品の苦戦について触れられていたが、スキンケア商品需要は堅調な様子がうかがえるほか、Eコマースの伸長や4月以降の中国市場の回復も共通しており、これらがコロナ禍における業績の悪化に対して、大きなカウンターの役割を担ったとみられる。

また、コロナ禍で生まれた新たな衛生意識への対応や、オンラインとオフラインを融合したブランド体験ができるような取り組みも進められており、資生堂はブランドSHISEIDOのグローバルフラッグシップストアを2020年7月にオープン、コーセーは同社のブランドを横断して体験できるフラッグシップストアを2020年12月にオープンする予定である。Withコロナの今、どのような店舗体験ができるのだろうか。既にオープンしている資生堂の「BRAND SHISEIDO GLOBAL FLAGSHIP STORE」を訪問してみた。

11月1日日曜日、銀座にあるBRAND SHISEIDO GLOBAL FLAGSHIP STOREを訪れた。SHISEIDOのブランドコンセプトは「ALIVE with Beauty」で、同店舗では体験部分を増やした設計がされている。

1Fのコンセプトは「美と遊ぶ」だ。店舗入口には、「S CONNECT」という店内で使うリストバンドが個包装されて置かれていて、それを腕につけてディスプレイにかざすと欲しい商品を記録することができ、商品をオンラインカートに入れると、そのまま会計、商品を受け取れる仕組みになっている。ディスプレイのタッチパネルには専用ペンもついており、売場で実物を確認しつつも、非接触で購買を完結することができる。また、「POWER BAR」という美容液のテスターも非接触対応しており、片手をかざすだけで美容液が自動でポタリと出てくるようになっている。

一際大きな声が聞こえてきたのが、「FOUNDATION BAR」だ。店員と話していた40代くらいの女性の「便利ですね」という声や、「これすごいよ!」と言いながら友達と試しているミレニアル女性の姿があった。このFOUNDATION BARは、

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